「駐車場をコンクリートにしようと考えています。費用はどれくらい掛かりますか?」
そんなお悩みを解決する記事を用意しました。
この記事を読めば駐車場をコンクリートにする費用が分かりますよ。
なぜなら実際にコンクリート工事も請け負う外構業者が監修して記事をまとめたからです。
記事前半では駐車場をコンクリートにする費用について、後半ではコンクリートにする際の注意点や、安くするコツについて紹介します。
ちなみにコンクリート以外で舗装する方法もまとめたので、駐車場のリフォームをどうするか迷っている方は是非最後まで読んでいってください。
駐車場をコンクリートにする費用について【相場】
結論から言うと、駐車場のコンクリートの費用相場は1台分あたり約15万円~22.5万円ほどになります。
駐車場をコンクリートで舗装する費用は、地域、駐車場の大きさ、現状の地形や地質、必要な工事内容などにより大きく変わるため、正確な金額を言うことは難しいです。ただ、一般的な相場としてはこのように考えることができます。
1台分の駐車場を作る場合、必要なスペースはおおよそ5m×3mとされています。したがって、1台分の駐車場をコンクリートで舗装するためには約15平方メートルの面積が必要です。一方、2台分の駐車場の場合は、その倍の30平方メートルが必要となります。
コンクリート舗装の費用は、地域や業者によって異なりますが、一般的には1㎡あたり1万円から1.5万円程度と考えられます。ただし、これには土地の平準化や排水設備の設置、地盤改良などの追加工事費用は含まれていません。
したがって、大まかな計算で言うと
- 1台分(約15平方メートル)の駐車場: 15m² x 1万円~1.5万円 = 15万円~22.5万円
- 2台分(約30平方メートル)の駐車場: 30m² x 1万円~1.5万円 = 30万円~45万円
といった費用感になります。
上記はあくまで一般的な目安であり、詳しい費用は地元の建設業者や外構業者に見積もりを依頼するとより正確な金額がわかります。
駐車場をコンクリートにする場合の工程と各費用
前述した通り、駐車場のコンクリートの費用相場は1台分あたり約15万円~22.5万円ほどになります。
ちなみにコンクリート舗装工事は、コンクリートを流し込むだけはなく様々な工程が必要になり、その費用の合計が1㎡あたり1万円から1.5万円程度といった相場になります。
そこでここからは、駐車場のコンクリート舗装の工程を具体的に紹介しながら、それぞれの工程の費用について解説します。
コンクリート舗装の工程をまとめると下記の通りです。
①鋤取り
②残土処分:
③土間下砕石・転圧
④ワイヤーメッシュ・型枠設置
⑤コンクリート打設
⑥目地
⑦車止め
工程を把握すれば費用相場の理解も深まりますよ。
①鋤取り
これは土地の表面を削る作業で、土地を平坦にし、コンクリートを打設するための基盤を作ります。費用は土地の状態や大きさによりますが、鋤取りにかかる費用は、1㎡あたり400円~900円ほどです。
②残土処分
鋤取りで出た土や余分な土を処分します。費用は処分する土の量や運搬距離、また地域によって変動します。1㎡あたり800円~1800円ほどです。
③土間下砕石・転圧
地面を平坦にした後、砕石を敷きます。これはコンクリートの下地となり、雨水の排水を助ける役割もあります。
砕石を敷いた後は転圧機を使用して固めます。これにより地面が均一になり、コンクリートがしっかりと固定されます。費用は砕石の量によりますが、1㎡あたり1200円~1500円ほどです。
④ワイヤーメッシュ・型枠設置
鉄筋(ワイヤーメッシュ)を設置して、コンクリートが割れるのを防ぎます。また、型枠を設置して、コンクリートを流し込む形を作ります。費用は型枠の大きさや鉄筋の量によりますが、1㎡あたり1000円ほどです。
⑤コンクリート打設
型枠内にコンクリートを流し込み、平らに整えます。費用は駐車場の大きさによりますが、1㎡あたり7000円~9000円ほどです。
⑥目地
コンクリートが乾燥して収縮するときに割れを防ぐため、あらかじめ目地(切れ目)を入れます。費用は駐車場の大きさや目地の数によりますが、1mあたり600円ほどになります。
⑦車止め
駐車場の端に車止めを設置します。これは車が駐車場から出過ぎて隣接地に被害を与えるのを防ぐ役割があります。また、駐車スペースを明確に区切る役割も果たします。
費用は設置する車止めの数や材質、サイズによりますが、1つあたり800円~3000円ほどです。
以上がコンクリート舗装の各工程の費用相場になります。
それに加えて、人件費が15000円~20000円/人、重機回送費(ミキサー車の搬出搬入費)が20000円~50000円ほどかかってきます。
これらを全て計算すると、駐車場1台分(15㎡)のコンクリートの費用相場は約15万円~22.5万円ほどになります。
駐車場のコンクリート舗装ってDIYでも可能?いくらかかる?
結論、DIYでも可能です。
ただ一般的に、駐車場のコンクリート舗装は専門的な知識と経験、そして適切な工具が必要となるため、専門業者に依頼するのが普通です。
そのためDIYはおすすめしません。
しかし、それでもDIYに挑戦してみたいという方は、これから紹介する工具や材料を揃えてトライしてみてください。
またDIYにかかる費用についてもまとめてみました。
DIYに必要な材料・工具
① インスタントコンクリート:約700円 / 20kg
初心者の方はインスタントコンクリートを購入しましょう。
インスタントコンクリートとは、セメント・砂・砂利があらかじめ配合されていて、水を加えるだけでコンクリートが出来上がるので手軽に扱えます。
セメント・砂・砂利をそれぞれ別個で用意したほうが費用は安いですが、作業も増えて大変なのでインスタントコンクリートがおすすめです。
②トロ舟:約1000円
セメントを練るときに使用する四角いケース(箱)です。
バケツでもいいのですが、駐車場ほどの大きさになるとトロ舟を用意したほうがいいでしょう。
③ クワ:約1500円
コンクリート打設の際にコンクリートを混ぜるために使用します。
④ 左官コテ:約800円
コンクリートの表面を平らにするために使用します。
⑤ ワイヤーメッシュ:約500円/線径5mm×網目150mm×幅2m×長さ1m
ワイヤーメッシュは強度を上げるために使用します。人が歩くだけの場所(車両乗り入れなし)であれば無くても大丈夫ですが、駐車場の場合はワイヤーメッシュは必要です。
⑥ 型枠
コンクリート打設の際に、コンクリートが外に流れ出ないようにするために型枠を用意します。木枠でつくるのが一般的で、細長い木の板を使用します。
⑦スポンジシューズ
スポンジシューズは、軟らかいコンクリートの上に乗っても沈みにくく作業がしやすくなります。コテを使用するときにおすすめです。必須ではないですが用意すると良いでしょう。
ちなみに上記の材料を、1台分の15㎡(間口3m×奥行5m、コンクリートの厚さ10cm)で換算すると、インスタントコンクリートは150袋、ワイヤーメッシュは7セット必要となります。
駐車場のコンクリート工事のDIYの費用
駐車場1台分(15㎡)をDIYした場合の費用は、約12~13万円ほどになります。
工事会社へお願いした場合と比較すると下記の通りです。
駐車場1台分のコンクリート舗装費用
工事会社の場合:約15~22.5万円
DIYの場合:約12~13万円
金額だけで見ると、DIYのほうが3万円~10万円ほど費用を抑えることが可能です。
しかし、大量のコンクリートを運び→混ぜるといった重労働と、失敗したら後戻しできないリスクを考えるとコンクリート工事は業者へ依頼したほうが間違いないです。
駐車場の舗装、コンクリート以外の方法を紹介
駐車場を舗装する場合、コンクリート以外だと下記の種類があります。
- 土のまま
- 砂利・砕石
- 人工芝
- インターロッキング
- アスファルト
それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
土のまま
メリットは、一切の舗装を必要としないため費用がかからないことです。また自然の風合いを保つことができます。
デメリットは、雨天時には水たまりやぬかるみができてしまい、歩行や車の走行をすると飛び跳ねてしまう点です。また、乾燥したときにはほこりが舞います。
雑草も生えるので景観を保つには手間がかかります。
砂利・砕石
メリットは、施工が比較的簡単で、コストが抑えられること。また乗ったときに音が鳴るので防犯効果が期待できます。
デメリットは、走行時の騒音や振動があること。また、車が乗り入れしたり、風や天候によって砂利が減ってきてしまいます。そのため定期的に砂利の補充やメンテナンスが必要になります。
ちなみに、砂利や砕石で駐車場1台分(15㎡)をつくる費用は、約4~6万円ほどでしょう。
人工芝
メリットは、自然な見た目を保ちつつ、管理がしやすいことです。また土のままよりは水たまりや泥、ほこりがない点です。
デメリットは耐久性が低いことです。また車の乗り入れで芝がずれたり、タイヤで擦れたりするので長期間の車両通行には不向きです。
インターロッキング
メリットは、色やバリエーションが豊富で見た目が美しく、デザイン性が高いこと。また、部分的な修理がしやすいことが挙げられます。
デメリットは、他の種類に比べて施工に時間とコストがかかること。また地震などで地盤が動くと、ブロックがずれることがあります。
アスファルト
メリットは、耐久性があるので、駐車場として長期間にわたって使用できること。また、コンクリートよりも費用が安い点です。
デメリットは、炎天下になると表面が軟化しやすく、また冬場は凍結しやすいこと。舗装工事の際には専門的な技術と機材が必要になる点です。
ちなみに、アスファルトで駐車場1台分(15㎡)をつくる費用は、約9~11万円ほどでしょう。
駐車場はコンクリート・アスファルトどっちが良い?
駐車場の舗装の選択肢として悩むことが多いのが「コンクリート」か「アスファルト」です。
耐久性という点で考えると、駐車場にはコンクリートかアスファルトどちらかということになるからです。
先に結論を言うと、駐車場にはコンクリートがおすすめです。
理由は下記の通りです。
- 耐久性が高い
- ひび割れができにくい
- 轍(わだち)ができない
- 表面温度が熱くなりにくい
- 家の駐車場なら安く抑えられる
コンクリートはアスファルトに比べて上記のメリットがあります。
また費用についてもアスファルトのほうが高くなる可能性があります。
理由は、アスファルト工事の場合は専門的な機械が必要になるので、一般の外構業者では施工することができないからです。
その場合、道路工事を行うような会社に依頼することになり、家の駐車場を工事するにはコンクリートよりも割高になるケースがあるのです。
以上の点から、駐車場1台~2台分の広さであればコンクリートを選んだほうが間違いありません。
駐車場をコンクリートにする場合の注意点5つ
耐久性や維持管理のコストを考えると、駐車場にはコンクリートが一番おすすめです。
ただし、コンクリートにする場合の注意点があるので、施工する前に確認しておいてください。
① DIYはおすすめしません(失敗します)
DIYでコンクリートの施工を行う方はほとんどいませんが、中には挑戦しようとする方もいます。
ですが、DIYはおすすめしません。初心者がやろうとすると高確率で失敗するからです。
まずコンクリート施工には水勾配を取る必要があります。傾斜をつけて雨水を排水するためです。しかしDIYの場合はこれを考えずに施工してしまうことが多いです。
またコンクリート打設後に表面に水が浮かぶ「ブリーディング」という現象が引いてから仕上げをしないと、劣化を早めてしまう恐れがあります。そういった点の見極めが初心者にはとても難しいのです。
それにコンクリート打設前の地面の掘削作業や残土処分など、作業や処理の手間がかなり掛かります。
以上のことから、DIYでコンクリート施工するのは到底おすすめできないので業者に依頼しましょう。
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② コンクリート工事は1週間~10日ほど掛かる
冒頭で説明しましたが、コンクリート工事は沢山の工程を要します。
地面の鋤取り作業、残土処分、砕石敷き、転圧、ワイヤーメッシュ・型枠設置、コンクリート打設・仕上げなど。
またコンクリートが固まるまで養生をする期間も必要になります。
そのためコンクリート工事は1週間~10日ほどの時間を要します。
その間は歩いたり駐車できないので注意しましょう。
③ 汚れるのでお手入れが必要
コンクリートは耐久性があり、雑草も生えてこないなど、維持管理のコストが掛からないのがメリットです。
ただし時間の経過によって、タイヤ痕、カビ、苔、ガソリンによる黒ずみなどで汚れが付着していきます。
そのためキレイな状態を保つためにはお手入れが必要です。
汚れがひどくなければデッキブラシで水洗い、ひどい場合はアルカリ性の洗剤を使ったり、高圧洗浄機で洗うなどします。
ガソリン汚れには専用のクレンザー、カビにはカビ取り剤など、それぞれの汚れによって薬品を変えて使用するなど工夫が必要です。
④ ひび割れや欠けてしまう場合もある
コンクリートでよく見られる劣化症状は、ひび割れや欠けてしまうことです。
ひび割れや欠けが起こるとコンクリートの強度が低下するため、なるべく早く対処が必要です。
コンクリートは維持管理のコストがかからないのがメリットですが、ひび割れや欠けてしまった場合もあり、その際は約10万円~の補修費用がかかることは頭に入れておきましょう。
⑤ 部分的にコンクリートにするのはおすすめしない
コンクリート工事の費用を安くする方法として、タイヤが乗る部分だけコンクリート舗装するという方法があります。
そうすれば使用するコンクリート材料、工期も短縮されるので費用を抑えることができるからです。
ただ、この方法はおすすめしません。
理由は段差ができてしまうためハンドルが切りづらくなり、無理に進行するとタイヤを傷つけてしまうからです。
そして、部分的→全体舗装と後から手直しするとなると、最初から全体舗装するよりも割高になってしまいます。
部分的な施工といってもそこまで抑えられる費用も大きくはないので、最初から全体に舗装するのがおすすめです。
駐車場のコンクリート工事を安くするコツ
少し前に触れましたが、駐車場のコンクリート工事のDIYはリスクが大きいので、専門の外構業者に依頼しましょう。
ただその際に、できるだけ費用を安く抑えたいと思うはずなので、ここでは工事費用を安くするコツについて紹介していきます。
コンクリート平板を利用する
コンクリート工事をしない方法です。
コンクリートを板状に固めた「コンクリート平版」というのがホームセンターで売っています。
これを土の上などに敷くことで、コンクリート舗装と同じような状態を作ることができます。
ただコンクリート平板を敷く場所の基礎ができていないと、車の重さで沈んでしまう恐れがあるので、地面の基礎工事だけはしておかなければなりません。
またコンクリート平板は1枚10kg以上の重量もあるため、DIYだと運搬や施工も大変という点も注意しておきましょう。
自社工事ができる業者に直接依頼する
できるだけ費用を抑えたいなら自社工事ができる業者に直接依頼しましょう。
外構業者といっても沢山種類があり、造園、左官屋さん、大手の建設会社、工務店、デザイナー、職人さん個人など様々です。
その中で、自社でコンクリート工事ができる職人さんがいる施工会社に直接依頼するのがおすすめです。
中間マージンや上乗せがないので、費用も安くなるケースが多いです。
相見積もりをする
見積もりを依頼する場合は、1社ではなく複数の業者に依頼しましょう。
1社だけに依頼すると、費用が高いのか安いのか判断がつかないからです。
また住宅工事業界はひどい業者も中にはいて、ぼったくりに合う可能性もゼロではありません。
駐車場1台分のコンクリート工事となると、複数見積もりをするだけで数万円くらい費用が浮く可能性もあるので、必ず複数業者で相見積もりを取りましょう。
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